システム設計
高機能パワーエレクトロニクスシステム
電動用セミクロンダンフォス製パワーエレクトロニクスシステム
セミクロンダンフォスは、25年以上にわたり、電動化車両向け高性能パワーエレクトロニクスシステムをお客様に提供しており、長年の実績があります。カスタムパッケージにチップとゲートドライバーを組み込んだものから始まり、更に高集積化現在は制御回路にベクトル制御のソフトウェアも組み込まれています。今日計200万以上の高集積フォークリフトインバータシステムがセミクロンダンフォスで製造されています。さらに、電動バスやトラック用に 10万台の 400V および 800V インバータが製造されています。 以下に、過去 30 年間でセミクロンダンフォスがお客様に提供した製品の一覧を示します。
車両用パワーエレクトロニクスシステムの要件
パワーエレクトロニクスは、自在性と高効率がEV化の成功の鍵を握る要件です。最大電力密度を確保するには、電力損失と熱抵抗を最小限に抑える必要があります。同時に多機能で低価格と高効率が求められます。登録車両には欧州EMC指令で定められたEMCの要件を厳守する必要があります。車両内のマスターコントローラーに接続するインターフェースは、様々な条件に適応する十分な自在性が必要です。第2世代3相ブリッジIGBTのインバータSKAI2HV(上記参照)は、定格効率98%以上で最大電力密度20kVA/lを達成しています。
SKAI – パワーエレクトロニクス機能ユニット
全てのSKAIパワーエレクトロニクスシステムは、以下の構造原理に基づいています。これらシステムの中核となるパワー部は、半導体スイッチ、DCリンクコンデンサバンク、出力電流センサー、DCリンク電圧センサー、セラミック基板上の温度センサー、EMIフィルタで構成されます。システムは、ゲートドライバー、過電流・過電圧・過熱に対する保護機能、内部で必要な絶縁された電源とマイクロコントローラーから構成されます。
セミクロンダンフォスのSKAI製品ファミリーのコンバータはハイブリッド車や電動化車両向けに最適化されています電気自動車用途に最適化されています。SKAIの電源システムは高性能で大きな利点を提供します。これらは最新の規格に従って開発されており、開発期間の短縮と開発コストの削減に寄与します。SKAIシステムは、標準プラットフォームでは低電圧MOSFETまたは高電圧IGBTのシリコンデバイスが搭載されています。個別にカスタム仕様に合わせて設計することも可能です。
オプションの制御ソフトウェアSKAIwareTM
車両内の制御ユニットとマスターコントローラー間のインターフェースは、CANバスインターフェースあるいはスイッチング信号インターフェースのいずれかになります。また、ベクトル制御に基づくモータ制御ソフトウェアSKAIwareTMも利用できます。SKAIwareTMは、弱界磁範囲において安定した電気モータ制御を実現し、優れた効率の駆動性能と発電性能を可能にします。SKAIwareTMは、通常、CAN経由でセントラルコントローラーからの入力を受信し、速度またはトルクに正確に変換します。
MISRA-C規格に適合した形で開発され、SKAIハードウェアに適用されたSKAIwareTMソフトウェアソリューションは、埋め込み構造永久磁石、表面磁石型永久磁石同期モータや3相インダクションモータを制御する目的で設計されています。このソフトウェアでは、様々なタイプのモータのパラメーターを選択できます。SKAIwareTMは、モータとインバータ内の温度モニタリング、バッテリー過充電保護、DCリンク電圧過電圧保護、CANOpen毎のCAN通信、車両ネットワーク内のCANブートローダー経由のソフトウェア更新などに対応しています。また、要望に応じて、ユーザーは独自の制御ソフトウェアを選択可能です。さらに、コントローラーハードウェアも、カスタム要件に対応可能です。
デザイン・インサービス
信頼性に優れたエレクトロニクス部品またはメカトロニクス部品を設計する場合、動作条件を正確に把握し、経年劣化や故障メカニズムによる影響を考慮することが重要です。極端な環境温度に加えて、素子の温度変動、その動作期間が主な影響となります(「ミッションプロファイル」)。提供されたプロファイルに基づき、全体的な耐用年数と重要な負荷変動の影響を判断できます。 この詳細なデータを使用すると、最適なモータ制御を簡単に実現できます。 電気駆動ソリューションを設計する場合、セミクロンダンフォスは、お客様固有のモータに合わせて汎用のSKAIwareTM モータ制御ソフトウェアをパラメーター化します。 納品前にお客様の制御ソフトウェアをアップロードすることも可能です。